角秀一ダイアリー

お前も桜だったのか。

花見シーズンが始まりました。
梅が遅れて咲き、桜とチューリップが咲きはじめ、街は急速に春の装いです。

夜桜見物にはまだ肌寒いのですが、やっぱりみんなで大騒ぎするお花見は最高です。
ではお花見心得!!!

その1.サンダルを持参しましょう。
敷いたシートに何度も上がったりするので、その度に履物を脱いだり履かなければなりません。靴は面倒です。ブーツは尚更。サンダルがあれば便利ですよ。

その2.風上を陣取る
露店やバーベキューをしている人たちの場所の風下にいると、煙が流れてくるし、漂ってくるおいしい匂いに負けてしまいます。

その3.遅い時間に行う
他の人たちが帰り支度している頃だと、駐車場も空いているし、露店の余り物も分けてもらえるかもしれません。以前試してみたら、公園内の照明が消されて真っ暗な中で花見をしました。ほどほどに。

桜の樹は花を咲かせていないと、まったく意識されず、他の木々と一緒にされていますが、春、突然花を咲かせると、「桜だったんだあ。」と驚くことがあります。間もなく満開。
満開の桜の下枝(しずえ)がピンク色にふっくらとする情景がとても好きです。

≪角秀一の読まずに死ねるかのコーナーその42≫
【舟を編む /三浦しをん著/光文社】☆☆☆☆
今年の本屋大賞の発表が近づいてきました。4月10日夜です。個人的にはこの本が大賞を取って欲しいと思っています。
一昨年の大賞「天地明察」と2位「神様のカルテ」の良さを併せ持った作品です。「大渡海」という辞書の製作に情熱を注いだ出版社スタッフの苦闘と人間模様。言葉一つ一つに心を込め注釈を書き込んでいく途方もない時間は15年に及びました。登場人物たちがみんな良い人ばかりで、最後もハッピーエンド。努力は幸せを運んでくれることを教えてくれます。

ホームズ君

FM探偵局のボスとして尊敬するホームズ君。そこで、映画「シャーロック・ホームズ~シャドウ・ゲーム」を観て来ました。前作と比べ、遥かにアクションシーンがふんだんに詰まった娯楽作品でした。フランス、ドイツ、スイスと・・・どこまで街や列車を爆破させればいいのかと思うくらい激しいシーンの連続。ただし、半分はコメディとも言えるほどホームズ役のロバート・ダウニー・Jrのキャラが可笑しい。昨今、当たりはずれの多いアクション映画ですが、これは笑えて、かつテンションアゲアゲのヒットでした。

≪角秀一の読まずに死ねるかのコーナーその41≫
【失われる物語 /乙一著/角川文庫】☆☆☆☆
捨て作品のない短編集に初めて出会いました。全ての短編が胸に迫ります。特に「しあわせは子猫のかたち」は星5つです。熱を出して夢から覚めたラストの手紙のシーンは感銘の極みです。泣けるファンタジーとしては浅田次郎に匹敵するかも。著者は17歳という若さでデビューし、「GOTH」で脚光を浴びます。かなりグロイ作風が独り歩きしますが、いえいえ、こんな素敵な物語を紡げる作家でした。中田永一という別のペンネームを持ち、以前紹介した青春小説「くちびるに歌を」も彼の作品です。表題作「失われる物語」もめちゃくちゃいいですよ。

今日は何食べる?

春がようやく近づいて来たなと思う今日です。
もう雪はないでしょう。
春が来たらまずは馬でしょうか。ハ?
金曜番組「FM探偵局」のブログ「ボスの夢の中シリーズ」を読んでいただければ幸いです。

さて先日気になったコラムがあったので紹介します。
『世界の人口のうち「今日は何食べる?」などと言えるのは、70億人中、先進国の人と中進国の富裕層など14億人程度だけです。5人に1人です。残りの人たちは、「今日の夕食」に選択肢があったりはしないのです。』

あなたは何を感じますか?

≪角秀一の読まずに死ねるかのコーナーその40≫
【ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち /三上延著/メディアワークス文庫】☆☆☆
今年の本屋大賞最右翼と言われているのがこの本です。去年の大賞作品「謎解きはディナーのあとで」の傾向と対策から一番イメージが近いからだとか。去年は賛否両論が凄かったですが。確かに読み易く、謎解きも面白い観点で表わされています。物語は栞子さんが経営する古本屋に現れる様々なお客と主人公でアルバイト店員の男性との交流です。栞子さんはなぜかケガをして入院中という設定です。なぜかは物語の終盤に答えが出てきます。小さな出来事が全てつながっているのも構成の面白さでした。古本というテーマが読むことをためらわせましたが、読んでみると結構楽しめました。

チャンポン

寒い。
立春を越しても居座る寒気。降り続く雪。ハンドルを握りながら路面凍結の怖さを毎朝感じています。
身体を温めるために鍋やおでんなどを食べる機会が増えたのですが、この冬一番のお薦めはチャンポン味の鍋でした。豚肉、キャベツ、モヤシ、そしてイカが旨い。その名のごとく様々な出汁が混じり合っての美味です。お酒のチャンポンは悪酔いしますが、鍋出汁は絶品です。日々増えているラーメンの種類でもチャンポン味を多く見かけます。インスタントラーメンも即パック買いしていましました。夜食にすると受験生の気分です。
さあ、今度は心を熱くしましょう。

≪角秀一の読まずに死ねるかのコーナーその39≫
【空飛ぶタイヤ/池井戸潤著/講談社】☆☆☆☆☆
今、熱くなりたい方に激プッシュです。
去年「下町ロケット」で直木賞を受賞した著者の最高傑作がこの小説。
運送会社社長の赤松は、自社トレーラーのタイヤ脱輪による死傷事故が原因で警察から執拗な捜査を受けます。家族も周囲から孤立し、仕事も激減しますが、社員の適切な整備を信じて事故の再調査を訴えます。一方、自動車メーカーの沢田は赤松の依頼を機に、常務の狩野を筆頭とした、リコール隠しのための秘密会議が社内に存在する事を知ります。そして系列の銀行では調査役の井崎が自動車メ-カーへの甘い稟議を求められていたのですが、事故への疑念から判断出来ずにいました。
「中小企業をなめんなよ!」という啖呵を切りながら、容疑者と目された運送会社の社長が家族と従業員を守るため、事故の真相に迫る果てなき試練と格闘の数か月。
ここ最近読んだ本の中では圧倒的に心を熱くさせてくれた一冊です。

今年もよろしくお願いします!

明けましておめでとうございます。
去年が大雪だったので2年分の正月を過ごさなければと思っていたら、早3が日が・・・
過ぎて行きましたあ(シクラメンのかほり)♪

年末年始は駅伝4レースをしっかり観てエネルギーを充填しました。都道府県対抗もまだありますね。

今年もイイ曲をたくさん聴いて皆さんに紹介させていただきますからお楽しみに。

≪角秀一の読まずに死ねるかのコーナーその38≫
【くちびるに歌を/中田永一著/小学館】☆☆☆☆
年の始めは新鮮な作品を紹介しましょう。
長崎県五島列島の中学校合唱部を舞台に生徒と顧問の先生との交流を描いた青春小説です。もちろん、家族とのふれあい、淡い生徒同士の恋愛、自我の目覚めなど中学生に共通のテーマが物語りとなっていますが、大きな柱となっているがアンジェラ・アキさんの「手紙~拝啓 十五の君へ~」です。先生から15年後の自分に手紙を書くよう言われた生徒達の心の葛藤がなんとも瑞々しかったです。
尚、著者は中田永一名義以外に別の作家名でも執筆中です。結構有名な作家さんですよ。

年の終わりに

間もなく今年が終わろうとしています。
「がんば­ろう日本。生かされている命に感謝し」は春センバツ高校野球での創志学園・野山主将の選手宣誓。この言葉にどれほど勇気をもらえたか。
哀しみの2011年。また多くのミュージシャンも被災地を訪れ、歌を贈りました。
音楽はいつの時代でも元気をくれます。
今年もたくさんの曲に出会えました。ジャンルを越えていい曲がいっぱいありました。特に心に残ったのはSAKURA「街の灯り」です。堺正章さんの名曲カバーです。透き通った声とアコースティックギターの音色が心地よくて、街に灯るほのかな煌めきが街を暖かく包んでくれるような一曲でした。
来る年もどんな音楽に出会えるか楽しみです。

≪角秀一の読まずに死ねるかのコーナー今年のBEST3≫
今年紹介した本の中から改めて特に心に残った本を3冊紹介します。正月休みに読んでみてください。
【ジェノサイド/高野和明/角川書店】
今年のエンターテイメント部門で多くの雑誌が1位に選んだ小説です。徹夜本でした。
【神様のカルテ2/夏川草介/小学館】
映画にもなりました。「神様のカルテ1」よりも更に心が和んでいった本でした。
【永遠の0(ゼロ)/百田尚樹/講談社】
本の醍醐味であるラストシーン。この作品は戦争を通して夫婦の絆を見事に描き上げた作品です。今年一番の涙本。

タスキをつないで

12月。師も走る。宅配便のお兄さんも一生懸命走っていました。大忙しですね。ぶつかりそうになったよ。
走ると言えば駅伝好きの僕にとって、これからの3週間は大注目です。

まずは、18日。今年から舞台を杜の都仙台に移して行われる「実業団女子駅伝」。天満屋・豊田自動織機・第一生命の3強の争いですが、マラソンではありえない日本の女子トップアスリートが集結した夢の顔合わせが繰り広げられます。豊田自動織機には鳥取県由良育英出身の山根麻美選手が所属。デンソーには出雲商業出身の杉原加代選手が所属。第一生命は監督が鳥取市出身の山下佐知子さんです。

25日は京都都大路を駆け抜ける「全国高校駅伝」。男子は島根が出雲工業、鳥取が鳥取城北。女子は島根が平田、鳥取が中央育英。未来のオリンピック選手を生み出すこの大会。韋駄天達が毎回ドラマを見せてくれますね。花の一区は誰が飛び込んで来るのでしょうか。

元旦は男子実業団駅伝。市民ランナーにお株を奪われている男子長距離界は新たなヒーローを求めています。

そして2日3日は箱根駅伝。新・山の神、東洋大学・柏原最後の峠超えは必見です。対する早稲田は誰を充ててくるんでしょうか!

陸上トラックで最も世界と戦える実力を持つ日本の長距離陣。その原点は駅伝。ストイックな闘いに今年も心を打たせていただきましょう。

≪角秀一の読まずに死ねるかのコーナーその37≫
【遺体~震災、津波の果てに~/石川光太著/新潮社】☆☆☆☆
哀しみの2011年が終わろうとしています。東日本大震災の被災地で何が起きていたかは想像を絶するものでした。この本は、3月11日死者行方不明者1100人を出した釜石市での遺体安置所の物語です。
医師、歯科医、消防団員、自衛隊員、住職、葬儀会社、自治会。無数に並べられた遺体の前で、それぞれの人々が何を思い、どんな行動を起こしたのか。極限状態の中での壮絶なルポルタージュです。

冬だよ

ドラゴンズ浅尾のフォークのようにストンと落ちると身体は対応できませんね。気温の高かった11月が師走になると急速に気温がストンと下がってきました。
寒い日には電気カーペットの上で猫のように寝転がるのが好きです。シンクロナイズドリビングと言っています。夏はフロアの冷たさに全身を張りつけるのもありです。
冬支度はタイヤ交換から始まりました。タイヤ販売店ではもう週末は予約が多いとか。
今日12月がやって来ました。

≪角秀一の読まずに死ねるかのコーナーその36≫
【開かせていただき光栄です/皆川博子著/早川書房】☆☆☆☆
81歳の超ベテラン作家が今年放った珠玉のミステリーを一冊。舞台は18世紀イギリス。医学がまだ未発達だった時代の解剖学教室で事件は起きます。教室で次々に見つかる死体。いったい誰が誰を殺害したのか。戸惑う医師や助手達は治安判事に捜査を依頼するのですが、事件は予想もしない展開となっていきます。読み終えた後の清々しさがよかったですよ。間もなく発表される宝島社「このミステリーがすごい」では「ジェノサイド」「折れた竜骨」と並んで上位予想との噂も。

100均

親ガニが100円でした。スーパーですよ。都会に住んでいる方が今見ていたらびっくりでしょ。都会のスーパーじゃありえないもんね。なので地方で暮らそう(笑)

急に寒くなったので暖房機器を引っ張りだし、温風を身体にあてながら秋の夜長を過ごしています。最高の読書環境です。

≪角秀一の読まずに死ねるかのコーナーその35≫
【9月が永遠に続けば/沼田まほかる著/新潮社】☆☆☆
たまにはホラー小説でもっと。第5回ホラーサスペンス大賞受賞したのがこの小説。ホラーというよりもサイコスリラーかな。トーンが低く薄暗い雰囲気で読者を引き込んでいく彼女の作品が今注目を集めています。
息子の失踪直後に、愛人の男が死んだ。もと夫の妻、その娘も絡んで意外な展開に進みます。ただそれほどの怖さはなく、暗い昼ドラのような気がしました。「家政婦のミタ」の世界かも。これ系の新人作家としては実力を感じるので今後の作品が楽しみです。
ちなみに僕の一押しホラーは貴志祐介著「黒い家」。
今でも史上最恐の一冊だと思っています。友人は本を投げたそうです。

いい油(ゆ)だな アハハン♪

食欲の秋!
油をこよなく愛する僕です。中性脂肪かかっておいで。
村岡マヨ焼そばを作ってみました。
ステージ①
麺をマヨネーズで炒めます。サラダ油は使いません。焼き色が付くまで焼きます。麺は少しだけマヨネーズ風味になる程度。味はしません。
ステージ②
野菜と豚バラを炒めます。サラダ油を使います。そしてオイスターソースを多めに入れて味を付けます。
豚バラってなんて美味しいのでしょうか!!
ステージ③
①の上に②を乗せます。このままでは味が淡白なので、食べるラー油をお好みでトッピングします。

完成!

≪角秀一の読まずに死ねるかのコーナーその34≫
【完盗オンサイト/玖村まゆみ著/講談社】☆☆☆
今回江戸川乱歩賞を受賞した作品。ミステリーというよりはハードボイルドタッチでしょうか。
皇居に盗みに入るという今までに聞いたこともない発想にまずはびっくり。しかも狙うは樹齢550年の盆栽。報酬1億円で雇われたフリークライマーの苦悩がこの小説の真髄となっています。著者は島根県在住経験もある新人女性作家。もう少し盛り上がりが欲しかったかな。