角秀一ダイアリー

ホームズ君

FM探偵局のボスとして尊敬するホームズ君。そこで、映画「シャーロック・ホームズ~シャドウ・ゲーム」を観て来ました。前作と比べ、遥かにアクションシーンがふんだんに詰まった娯楽作品でした。フランス、ドイツ、スイスと・・・どこまで街や列車を爆破させればいいのかと思うくらい激しいシーンの連続。ただし、半分はコメディとも言えるほどホームズ役のロバート・ダウニー・Jrのキャラが可笑しい。昨今、当たりはずれの多いアクション映画ですが、これは笑えて、かつテンションアゲアゲのヒットでした。

≪角秀一の読まずに死ねるかのコーナーその41≫
【失われる物語 /乙一著/角川文庫】☆☆☆☆
捨て作品のない短編集に初めて出会いました。全ての短編が胸に迫ります。特に「しあわせは子猫のかたち」は星5つです。熱を出して夢から覚めたラストの手紙のシーンは感銘の極みです。泣けるファンタジーとしては浅田次郎に匹敵するかも。著者は17歳という若さでデビューし、「GOTH」で脚光を浴びます。かなりグロイ作風が独り歩きしますが、いえいえ、こんな素敵な物語を紡げる作家でした。中田永一という別のペンネームを持ち、以前紹介した青春小説「くちびるに歌を」も彼の作品です。表題作「失われる物語」もめちゃくちゃいいですよ。