角秀一ダイアリー

夏の光

結構早く来ましたね。夏。
浜辺は海水浴客で大賑わいです。
弓が浜半島の浜が子供の頃の海遊び場でした。
刺すような日差しと蝉しぐれの中、松の木林を通り抜けると、潮の香りが次第に強くなり、今よりも広い砂浜にたどり着きます。目の前はキラキラ光る日本海。
水中メガネで潜ると青手蟹が目の前を泳いでいたりもしました。

隠岐の島に出かけたときは、さらに透明度抜群のエメラルドグリーンの海でした。まさに空中で泳いでいるほど海底がはっきりと見えるのです。

入ることさえできなかった関東の湘南海岸とは大違いです。

真っ青な空と海。
太陽から届く光は七色のプリズム。
その中で、青の光だけが屈折を繰り返して目に届きます。だから空は青いのです。

透明度の高い、深い海は青の光だけが底まで届き、反射して目に飛び込んできます。だから海は青いのです。浅い海やプランクトンなどがいっぱいだと、黄色の光が反射するので、青+黄色=緑色に見えます。
きれいな海はエメラルドグリーンになり、深くてきれいな海はマリンブルーになります。

≪角秀一の読まずに死ねるかのコーナーその30≫
【折れた竜骨/米澤穂信/東京創元社】☆☆☆☆
中世ヨーロッパを舞台に、魔術や呪い渦巻く架空の島を舞台に謎解きが始まります。ソロン諸島の領主を父に持つアミーナは放浪の騎士ファルクと出会います。要塞であったはずの島で暗殺騎士の魔術に落ちた父。容疑者は8人。沈められた封印の鐘。牢から忽然と消えた不死の青年。果たして犯人にたどり着くことができるのでしょうか。あっと言わせる最後のドンデン返し。今年の日本推理作家協会賞を受賞した作品です。「インシテミル」で脚光を浴びたミステリー界のホープが放つミステリー&ファンタジー。
外国人の名前が覚えづらいのですが、ファンタジーが大好きな人には楽しめる作品ですよ。