角秀一ダイアリー

初夏凛々

確かに今振り返れば数え切れない♪
この時期になると必ず浮かぶ歌「緑の日々」。オフコースの曲です。
緑が日に日に鮮やかさを増していますね。

大山の稜線が黒い輪郭を帯び、夏の顔に変わってきました。週末は大山寺御幸(みゆき)、そして6月に入ると夏山開きです。

苔むした祠が万物の祈りを積み重ねた空気をたたえる様は、なぜか心に安心を宿らせてくれます。落ち着くんですね。寺社めぐりって面白いんです。

画像は、松江市内の武内神社で先月特別にお披露目されたホーランエンヤです。

≪角秀一の読まずに死ねるかのコーナーその27≫
【神様のカルテ2/夏川草介/小学館】☆☆☆☆☆
信州にある「24時間、365日対応」の病院で織りなされる主人公の内科医と彼を取り巻く医師、患者、家族の物語。以前絶賛したシリーズ1作目よりも2作目は更に感動を与えてくれました。

「日当たりのよい窓際のベッドで大きな酸素マスクをつけて眠っているトヨさんがいる。その横にちょこんと腰かけたまま、のんびりとトヨさんを見つめているのは、言わずと知れた夫のマゴさんである。」(本文)

「人が死ぬということはそれで何かが片付くということではない。新たな何かが始まるということですらない。大切な絆がひとつ、失われるということである。そのぽっかりと空いた空虚は何物によっても埋められない。」(本文)

命の物語だけではなく、仲間とは何かを深く説いてもいます。

「医師の話ではない。人間の話をしているのだ!」(本文)

梅が咲いた早春から花水木の初夏まで、信州の自然の移ろいも見事に語りながら、人間の絆を強烈に印象付けた作品です。

櫻井翔、宮崎あおいでの映画も決定しています。