角秀一ダイアリー

声優

今、声優志望の若者が増えているそうです。
アニメブームは観る側から演じる側へ共感を呼び、声優はあこがれの存在となりました。でも今始まったことではなく、昔から声優は大人気でしたよ。星飛雄馬役の古谷徹さん、古代進の富山敬さん、北斗の拳の神谷明さんなど当時のヒーローでした。今、僕が好きな声優は、若本規夫さんです。プリズンブレイクのティーバック役での演技力に驚いたのがきっかけです。有名になるには長い時間がかかりました。それだけ深い味を出せるようになられたのでしょう。人志松本のすべらない話のナレーションも彼の声です。
映画吹き替えも一人何役もこなせる凄技の声優達。同じ声を職業としている僕も見習うことがいっぱいです。

≪角秀一の読まずに死ねるかのコーナーその32≫
【困ってるひと/大野更紗/ポプラ社】☆☆☆☆☆
今年4月初版の本が今や8版のスピードで超増刷となっている本です。
現在26歳の女子大学院生の自伝エッセイ。ビルマ難民を救う運動で訪れたビルマで体調を崩し、帰国後多くの病院を回るも原因不明。2009年、遂には体の自由が効かなくなり、やっと辿り着いた専門病院で難病と言い渡され、9か月間の入院生活が始まります。それは壮絶な闘病生活でした。自らを難病女子と語り、病気の重さとは真逆の天真爛漫な語りで物語は構成されています。普通闘病記は読んでいて重くなるのですが、この本は笑いがこみあげてくるほどの軽妙さなのです。むしろ読者が元気をもらいます。さらにこのエッセイは現在の社会保障制度にも深く切り込んでいくのです。凄い本というより、凄い著者ですよ。