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おがっちの島根学講座!みたいな!」4月27日

2018.04.29 Sunday

投稿者:おがっち

地域が誇る、知る人ぞ知る、島根県内各地の魅力をご紹介しております「しまね学講座」今年度第1回目は、飯南町から。
担当は、「大しめなわ創作館」の那須久司さん。

・飯南町と大しめ縄のかかわりについて。

飯南町で出雲大社神楽殿の大しめ縄を作るようになった理由は3つあります。
ひとつは、出雲大社の分院が飯南町にあったこと

ふたつめは、
そもそも飯南町が、出雲大社ととても関わりの深い地域だということがあります。
飯南町の琴引山は、出雲大社の神様であるオオクニヌシの琴が納められているとされ、旧暦の10月には全国の神々が出雲大社に参集されるための目印として、この山に降臨するといわれています。
その後、神々は琴引山を源流とする神戸川を下って、日本海稲佐浜から出雲大社へ向われるわけです。
それは、飯南町が高原地帯だということです。

そして、みっつめは・・・
飯南町はおいしいお米の産地なのですが、それがなぜかというと、標高が高いところでは、昼と夜の温度差が大きく、昼間に稲がたくさん作った糖分が、夜が涼しいためにあまり消費されず、お米に蓄えられていくからなんです。

実は、ワラも同じで、高原地帯の飯南町では、細胞内に脂分をたくさん含む稲ワラが育つんです。
しなやかで丈夫なワラ素材が豊富にあったので、雪の多い飯南町では、冬の仕事としてワラ細工も盛んになりました。こうした伝統があったことが、しめ縄づくりに活かされているんです。

・出雲大社・神楽殿の大しめ縄が6年ぶりに新調されることについて。

この大しめ縄、長さ13.5m、重さ4.5トンを誇ります。
長さ16mの大蛇のようなワラの束を2本よりあわせ、1つの重さが500キロにもなる三角すいの形をした「シメノコ」を3つ取り付ける巨大なものです。

しめ縄の大きさは、一般に、
出雲大社神楽殿
茨城県にある出雲大社の分院
福岡県の宮地獄神社 ・・・が日本で3本の指に入るといわれています。

正確に言うと、出雲と茨城のものは私たちが作ったものです。茨城のものは6年前に作りました。
福岡の宮地獄神社の大しめ縄は、我々がつくったわけじゃありませんが、
私たちの棟梁が製作指導に行っているので、我々はこの3つの大しめ縄のことをよく知っているんです。

一番大きいのは・・・・出雲大社神楽殿のものなんです。

・今回新調される大しめ縄の工程について。

飯南町では、しめ縄専用にワラを栽培していまして、昨年の5月に、出雲大社様からもご臨席いただき、神事と田植えを行いました。

植えた苗は赤穂モチという古代米の品種で、稲丈が150cmくらいになります。刈り取りは8月のはじめ頃です。

米が実る前、稲がまだ青々としているときに刈り取ります。
刈り取ったワラは青々とした状態のまま乾燥させ、保管しておきます。
お正月飾りの製作販売が一段落した今年の1月中旬ごろから保管しておいたワラの選別、調整作業をはじめまして、折れたワラや、状態の悪いものを手作業で取り除いていきます。
そしていよいよ、今月から神楽殿の大しめ縄の製作に取りかかりました。

・「飯南町大しめなわ創作館」での見学について。

これまで、よりあわせまでの製作過程は公開していませんでしたが、今回から、製作工程を公開しています。
一番の見所は、製作の最終工程にあたる「大よりあわせ」でして、これは、クレーンを使って、しめ縄の片方の縄を持ち上げながら人力で寄り合わせる、たいへん大掛かりな作業です。
屋外での作業ですので、天気次第では前後することがありますが、7月15日(日)に行う予定です。
この大よりあわせが済みますと、いよいよ出雲大社神楽殿への納品取り付けとなります。

飯南町大しめなわ創作館では、7月の完成を目指し、日々、大しめ縄ができつつあります。なかなか見ることのできない、製作中の大しめ縄を是非見に来てください。

・今日の曲
中島みゆき「地上の星」
名な某番組のテーマ曲です。情熱と使命感に燃えた「ものづくり」に関係する人々も多く登場しました。私たち注連縄づくりに携わるものとしても、こうした主人公たちに、一歩でも近づけるよう、時にはその姿を重ね合わせながら日々精進しております。

次回は5月11日の放送です。


http://www.fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=1442
おがっちの島根歴史学講座!みたいな! 07:36 PM comments (x) trackback (x)

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