稲田茂ダイアリー

衣笠さんは 永遠にヒーロー。

❛赤ヘル軍団 セ初優勝❜の年、小学校2年生でした。

大山の麓の港町で、ほぼ巨人戦しかTV観戦機会なし。

ラジオ中継がある時は、21時過ぎまで熱中したものです。

『そげな弱いチームに熱を上げて何す~だぁ』と冷笑されたなぁ…

 

けどね、衣笠さんのフルスイングがド迫力だったんですよね!!

ヘタクソなりに、マネして毎日素振りもした。

 

衣笠さんって、ピンチを迎えた守備時、マウンドにゆ~っくり近づいて

ピッチャーに こやかに話しかけて、集中が戻ったら颯爽とジョグして

三塁線の守備位置へ戻る。。。。

 

また打席では、踏み込んでよけられずデッドボールを食らっても、

絶対に相手投手を責めなかった…一塁へ歩きながら紳士的に

手をかざしながら、気にしないでくれよ…と口元が動いていた。

その姿にチームの勝敗以上に「フェアプレー」の何たるかを教わりました。

 

引退後の解説者・衣笠さんの語り口はさらに思慮深いもので、

僕の記憶する限り、どんなベテランや、新人選手に対しても

「〇〇君」と呼び捨てにすることはなかったと思います。

 

そんな衣笠さんも最初から”人物”だったわけではないんですよね…

 

うわついていた若い時に、良い人に出会って根っこを作ってもらった。

それからです、野球の本質が見えてきたのは。

 

43年前に、あなたのプレーをTVで見て以来、ずーっと尊敬していました。

突然の別れに際して、やっと 心の整理がつきました。

 

鉄人・衣笠ファンでいられたことを生涯誇りに思います。